中谷彰宏さんの「シンプルな人はうまくいく」を読みました。中谷さんの本はどれも文章が短く、言葉を厳選しているので、とても読みやすいです。この本を参考に、シンプルな人が持っていて、ぜひ手に入れたい3つの力をまとめました。
シンプルな人はここが凄い!
シンプルな人は「感」が鋭い。
直感やヒラメキはどこから来るのか?それは、どうも脳の古代の部分かららしいです。言われてみれば、グッドアイデアが出てくるのはボーとしているときや、お風呂に入っているとき、友達とくだらない話をしているときで、うーんと考え込んでいるときではありません。シンプルな人は、この古代脳の使い方がうまいんだと思います。
人は進化の過程で大脳新皮質というスーパーコンピューターを手に入れました。この現代脳のお陰で思考ができるようになり、人間らしい生活ができるようになりました。しかし、その代償として野生動物に備わっているような直感力を失うことになりました。直感やヒラメキは脳幹や大脳旧皮質という古代脳から生まれます。
自己啓発のセミナーにいくと、思考を変えれば現実が変わると教えられます、でも、そうはうまくいきません。なぜなら、人の本質的な部分は古代脳に支配されていて、現代脳での思考などは表面的なことだからです。表面だけ金メッキしても、中身までは金になれません。
成功者も「考え方」で成功できたと錯覚していますが、本当は直感やヒラメキがきっかけになっていることを忘れていて、後付けの理屈で成功体験を語っているだけのような気がします。ヒラメキが起こった理由を知らずに、表面的に成功者を真似ても成功しないのは、メッキはすぐに剥がれるものだからです。
そもそも脳は内臓を守るためにできた臓器で、その中でも、古代脳は自律神経を介して内臓と深く関係しています。心臓移植をした人の性格が変わってしまうのもそのためです。とくに腸ではホルモンがつくられ、免疫システムがはたらいています。昔からハラをくくる、ハラに落ちるといいますが、深い理解はアタマでなくハラでするものです。
インスピレーションを大切にするなら、現代脳をフル活用しない方がいいです。古代脳にアクセスするには、アタマじゃなくハラで考えるようにします。複雑に考えずに、何事もシンプル化すれば古代脳とつながって「感」の鋭い人になれます。
シンプルな人は「コツ」をつかむのがうまい。
学校の勉強ができる人は分析力にたけています。分析力とは、膨大な情報をスピーディに分類して一目瞭然にすることです。情報処理能力ともいいますが、これができると優秀な会社員になれます。東京大学はもともと官僚を育てるための学校です。なので、入試問題は、その質問数が半端じゃないです。それを短時間で素早く解ける処理能力が求められます。
京都大学はもともと研究者を育てる学校です。東京大学と違い、入試問題は少なく洞察力が求められます。洞察力とは、みるべきところ(本質)を見抜く力です。
シンプルな人は、洞察力があるのでコツをつかむのがうまいです。情報処理はコンピューターでもできますが、洞察力はまだまだ人の方が上手です。
シンプルな人は「個性」がある。
シンプルな人は、好んで直感的でシンプルな道具を使う気がします。野球のバットやテニスラケットなどのシンプルな道具は、使いこなすのに練習が要りますが、慣れてしまえば身体の一部のように自在に扱えます。
頭で考えなくても身体が勝手に動くので、直感やヒラメキが冴えてクリエイティブなものが生まれやすいです。オリジナリティを求めるなら、シンプルな道具でシンプルに考えるのがいいです。
シンプルに生きるとは、選べる自分を持つこと。
旅慣れた人の荷物が少ないのは、経験から足るものを心得ているからです。洋服でも同じようなものを何着も持っていたり、着なくなったものをいつまでも取っておいたりするのはシンプルじゃないです。
どちらか一方を選ぶには、もう片方を捨てることになりますが、そのとき何を基準に選択するかを自分で決めることが大事です。
シンプルに生きる人には、選択基準があるように思えます。他人から押し付けられた基準ではなく、多くの経験から学んだ自分なりの基準です。似合うもの、ホントに必要なもの。そういうものがわかっている人はカッコいいです。
シンプルな人は、できる人。
シンプルに生きる人は納得度が高いです。何をするにしても「できる」と思えるし、うまくいかなかったとしても、自分の基準で選んだ結果なので、さほど痛みがありません。失敗しても自分に合わなかったと受け流します。
他人の意見を参考にするのはいいですが、振り回されて選択してしまうと後悔します。迷いがちで失敗が多いなら、何かひとつ自分の選択基準を決めて、それを守ってみるといいかもしれません。
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