いよいよガーデニングシーズン到来です。それとともに頭を悩ませるのは病害虫問題。ペットや小さいお子様などのお宅には、できれば無農薬で対処したいとおっしゃる方も増えています。そこで最近話題のキトサン水溶液を手作りしてみました。
キトサン水溶液とは何か?
簡単に言えば、カニやエビなどの殻を、醸造酢などの酸で溶かした液体です。
どういう効果があるのかというと、①微生物や菌の活動が活発になり、土壌環境が活性化して、病害が起こりにくくなる。②キトサンの持つ、抗菌、抗カビ作用と、活性化された放射菌の活動で、カビや病原菌に浸食されにくくなる。③キトサンが分解吸収されることで、植物の細胞が活性化し、丈夫で健康に育ち、色、艶、糖度などが向上する。などです。
キトサン水溶液を手作りする。
お庭が広いお宅、バラが何株もあるガーデナーさんにとっては、かなりの量が必要になってくるのでは?キトサン水溶液、じつはちょっとお高め。ケチケチせずに心おきなく散布できるように、手作りにチャレンジしてみました。
用意するもの
- カニ殻の粉末 30g
- お湯 1L
- クエン酸 45g
- かき混ぜ用のスプーンか、割りばし
- 1.5L以上のボール、または鍋
- 保管するビン、またはペットボトル
作り方
カニ殻を細かくすりつぶし、40度のお湯にカニ殻を入れてかき混ぜます。カニ殻は思ったより硬くて、コーヒーミルで挽きましたがミルが壊れそうでやばい…。
クエン酸を入れて混ぜます。泡が出てカニ殻が溶けはじめます。カニ殻粉末が荒いので、なかなか溶けません。3時間ぐらい放置しました。
カニ殻が溶けて、液体が澄んできたら出来上がりです。少しとろみがあれば成功です。この粘度がなくなったら効果は得られなくなるとのこと。
粉がまだ残っていて出来栄えに若干の不安がありますが、これで完成ということにしました。冷蔵庫などで保管しますが、お子様などが間違って飲まないよう注意が必要です。
使い方
作った原液を100~200倍に薄めたものを土壌に撒いたり、300~500倍に薄めて、葉面に散布します。安全性が高いので、家庭菜園、草花、果樹、バラ、芝生など幅広く使えます。
注意点としては、他の液肥や農薬と混合すると、キトサンが吸着してゼリー状に固めてしまうことです。化学合成品・農薬・微量要素・重金属類等と一緒に使わない、また、漢方や木酢液なども、効果を失ってしまうので、一緒に使用しないことです。
有機液肥、ミネラル、酢などの酸生物質においては混合使用は可能です。
散布してみました。
早速、バラの葉と根元に散布してみました。なるべくつぼみにかからないように注意します。つぼみや花にかかると変質、変形がおこったりするらしいのです。すでにバラゾウムシが発生していて、あちこち花芽が茎からポッキリとやられています。これは手で捕るしかしょうがありません。アブラムシも出ていますが、こちらはホースの水流で洗ってしまえば大丈夫です。
バラは無農薬では無理というのが一般常識。しかも日陰という条件も悪い庭なので、無謀ともいえる試みです。キトサンは日陰での生育も良くするとのことなのでそのあたりも期待しています。はたしてこのキトサン水溶液が、我が家のバラにどんな効果があるのか、実験結果は後日ご報告しますね。
カニ殻は、園芸センターで土壌にそのまま撒くものを使いましたが、カニ殻を細かくするのが結構大変でした。ネットで購入できる、キトサン水溶液キットというものもありましたよ。そのほうが簡単で失敗もないように思います。
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