長久手市の玄寿で味わう、香り立つ蕎麦と引き立てる織部。

愛知県、長久手市にある玄寿というお蕎麦屋さんにお邪魔しました。長久手市役所の前の通りを東へ、車で2~3分、長久手温泉ござらっせからも近い場所にあります。

閉店されました。

蕎麦と木の温もりが絶妙にマッチする和空間

今日ははひな祭りも近く、玄関の正面には年代物のお雛さんが飾られていました。

靴を脱いでお店に上がると、板の間にテーブル席。そのうちの2席が掘りごたつになっていて、足が下へおろせます。

ちなみにカウンター席もあるので、お一人様でも安心ですよ。

どのメニューでも、お蕎麦は黒い蕎麦と、白い蕎麦どちらかを選べます。

壁に貼られている季節限定の明石焼風そばって、どういうものかな?夏にお邪魔した時に食べた、長茄子のお蕎麦はとても美味しかったことを思いだします。

香る蕎麦と織部の器。

白いお蕎麦と黒いお蕎麦です。白いお蕎麦は、一般的には香りが薄い印象がありますが、こちらのは風味豊かで美しい薄緑色です。黒いお蕎麦は粒感があって、濃厚な蕎麦の味。どちらもそれぞれに美味しくて、食べ比べてみるのも楽しいです。

織部焼き器に盛られた、蕎麦との相性が抜群。料理は目でも味わうことができると思わせてくれる逸品です。

ワサビのおろしたての香り、たまりませんね。本物のワサビは甘味もあって美味しい。

まずは、何もつけずにお蕎麦そのものを味わってから、その後少しのワサビと、おつゆをちょこっと浸けて食べるのがおすすめ。最初からとっぷりとつゆに浸けるよりも、お蕎麦を満喫できる気がするからです。

おろしそばです。今回は白いお蕎麦でいただきました。お好みどうぞ、と言われる鰹節が美味しいので、全部かけました。辛み大根がまた辛くて絶妙です。

おばんざいセットのおばんざいです。季節のお野菜や、お魚、デザートがつきます。

どんぶりセットのどんぶりです。

器がまた素晴らしい。トロトロの卵が輝き、実に美味しそうに見えるんですよ。

より一層美味しくいただける器。

蕎麦湯の入る急須、どんぶりのお椀は黄瀬戸。鼡志野の湯飲み(そば茶が美味い)。お蕎麦や、おばんざいの盛り付けられた織部。

中でも黄瀬戸がすごく気に入ってしまったので、どちらで購入できるのかお伺いしてしまいました。お話によれば、瀬戸赤津にある、赤津陶苑さんで扱われていた、陶工浜田純里作の黄瀬戸だそうですが、何しろ作家さんによる一品なので、同じものはないかもしれませんとのこと。

ちなみにその後、同じでなくてもいい、この作家さんの器が見たいと、赤津陶苑さんに足を運んでしまいました。残念ながら、浜田純里さんのお椀には出会えませんでしたが、赤津は古くからの陶芸の町で窯元も多いので、結構楽しんできました。また陶器巡りに行きたいです。

「いただきます」と「ごちそうさま」

目で味わい、舌で味わい、香りで味わう。でもじつは美味しいと感じる感覚は、それだけではありません。つるつるとかざらざらの舌ざわり、熱いとか冷たい、柔らかいか硬いかなどもあるし、シャキシャキと咬む音、すする音、そしてお箸でごはんをかき込む音など、美味しそうに感じる音も多いですよね。

人は食べる時、五感を総動員していると思う。美味しい時間を持つことで、感覚が満たされ、お腹の心も満たされる。

子供の頃、ただの呪文だった「いただきます」と「ごちそうさま」の言葉への意識が広がるというか、どこへ向かって言っているのか、その背景や自分の体に至るまで、全てが一つにつながっているというか、改めて深くて広い言葉だなぁと、感じるこの頃です。

なお、玄寿さんでは、10歳未満のお子様は入店はできないとのことなので、お気を付けくださいますように。

<玄寿>

住所 愛知県長久手市中井2176-4

☎ 0561-63-8860

営業時間 11:00~16:00

定休日 月曜日(月曜が祝日の場合翌火曜日)

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