魚ぎらいの旦那をうまいっ!と言わせた鮎の塩焼きに、瀬戸の窯元伝統の味、五目飯が味わえる、名代五目めし四季乃舎を訪問しました。
郷土感抜群の日本家屋。
紺碧の空に浮かび上がる、金色の文字「五目めし」。蔵を思わせる、どっしりとした白壁の木造家屋が印象的です。この看板の、手前の坂を登ると駐車場になっています。
引き戸をガラガラと開け中に入ると、土間には魚がくべられた囲炉裏と、昔おばあちゃんの家にあったような「くど」がありました。ぴかぴかに磨かれた上がり框、そちらにも囲炉裏があります。使い込まれた鉄瓶に、年代物のついたて。ここは瀬戸の伝統的な窯元の家が再現されているとのことで、瀬戸の陶工さんたちに暮らしをちょっと垣間見たような気持ちになりました。
囲炉裏で焼かれている、鮎の榾火焼きです。炭火でじっくり焼かれて、頭からしっぽまで丸ごと食べられます。
懐かしい、おばあちゃんの五目めし。
山フグと言われて出された、刺身こんにゃく。瀬戸には海がないからだとか。めちゃめちゃ薄くスライスされていて、お皿が透けて見えます。
利休豆腐、黒ゴマのお豆腐です。
精進せんべいは、ゴマがみっしりまぶされて、サクサクして香ばしいおせんべい。
野菜の炊き合わせ
頭からしっぽまで食べられる鮎。本日は、豊川産の鮎でした。ほろ苦いワタも、ほんのりウニのような甘さがありました。
五目めし、お焦げ付き。
目的の五目めしです。このおこげ、どうです?美味しそうでしょう!美味しいんです。濃いめとのことでしたが、丁度良い感じでした。窯元には、それぞれの味があるそうで、こちらの五目めし、舎主のご実家が、丸幸窯ということで、そちらに伝わる味だとか。
窯元だけに、器が違うわ!
夜のコースの最後の、和菓子とお抹茶です。
抹茶碗が美しかったので、これはどうゆう焼き物ですかとうかがったところ、とても難しいお名前で、何回も聞き直している私を見かね、とうとう紙に書いてくださいました。御深井釉の窯変(おふけゆのようへん)というのだそうです。
こちらも、金ぴかでお代官様のお茶碗的な風合いですが、金結晶釉(きんけっしょう)というそうです。きんけつびょう、じゃありません。むしろ持っていると金運アップしそうな器です。
外国人にもウケること間違いなし。
関の刀鍛冶が、過酷な労働に備えて食べるウナギ。岐阜の関市にウナギ屋さんが多いように、焼き物に従事する環境から、瀬戸ではゴモが食べられたといいます。
四季乃舎さんによれば、窯元では、製品を窯に詰め終わる「窯入れじまい」、また焼成された製品を窯から出す「窯出しじまい」といった、いずれの場合にもゴモを炊き、それを陶工たちにふるまうことで成陶の無事を祈願したとつたえられているそうです。伝統の技と、郷土料理というのは密接に関係しているのですね。
ちなみに、うちのおばあちゃんの村では、お祭りや、お葬式などの折には必ず炊いていた五目御飯。こことは味は少し違うけれど、家々に伝わる味というのが、とても大切なことのように感じました。ぜひ外国のお客様にも味わってほしい、瀬戸の郷土感と五目めしでした。
営業時間 11時30分~14時30分(LO14時)
17時00分~21時00分(LO20時 予約制)
電話番号 0561-83-9294(FAX同じ)
住所 愛知県瀬戸市東横山町188-1
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