招き猫祭りで食べた瀬戸焼きそばが忘れられず、瀬戸の街を巡り、一笑、八方招き、吾妻軒七福堂の3件食べ歩いてきました。
一笑 中水野店
瀬戸の方々に惜しまれ閉店したという噂の、幻の福助の味を受け継ぐお店、一笑さんです。場所は古い町並みから離れた、瀬戸イオンみずの店のすぐそばにあります。
お一人でせっせと焼きそばを焼いておられる小さなお店で、持ち帰り専門。電話予約は必須です。
お店の横にテーブルがひとつ。こちらでも食べようと思えば食べられそうですが、寒いし持ち帰った方が良さそう。とりあえずできたての焼きそばを置いて撮影。ふたを開けるとプンと香ばしい良い香りが!
お味は、ほんのり甘味のある柔らかい味。大盛を注文したのに、ペロっと食べてしまいました。やばい、これはどんだけでも食べられそうだわ。好みで調整できるようにソースが付けてあり、濃いめがお好きな方は調整できます。
瀬戸焼きそば独特の醤油の効いた味付けで、お肉にもその甘辛い味が浸み込んでいます。豚肉の苦手な私でも大丈夫、臭みが気になりませんでした。
八方招き
八方招きさんは、駅前のパルティ瀬戸1Fにあるお店です。カウンターしかありませんが、店内で食べられます。
お店の中に入ると、平日にもかかわらず満席。入口で注文を済ませて少し待つことに。
注文は焼きそばの中盛からで、小盛はお持ち帰り専門とのこと。大盛は焼きそばの上に、目玉焼きが何と2コも乗っていました。ちなみに写真の上が中盛で下が大盛。
一笑さんよりもこちらの方が、味が濃いめではっきりしています。半熟目玉を麺やお肉に絡めて食べると、これはちょっと癖になりそうなお味。
吾妻軒七福堂
吾妻軒七福堂は、道の駅瀬戸しなの、同敷地内にある品野陶磁器センター側の奥まった場所にあります。瀬戸市街の深川神社前のお店は今は閉めて、こちらで営業しているそうです。
正面右と左、入口は違いますが同じ七福堂さんです。
焼きそばを食べるので、まず右のお店から入ってみました。
上が昔ながらの瀬戸焼きそば、下が瀬戸焼きそばスペシャルで、濃いめの味にマヨネーズトッピングのこってりした味。醤油味の瀬戸焼きそばらしいのは前者の方で、あっさりとした味。スペシャルも一口もらいましたが、これはこれでなかなか美味しかったです。
ここは焼きそば以外のメニューが豊富で、瀬戸の名物、てりかけ(から揚げに、醤油たれがかかったもの)やスタミナ丼、定食などもありました。ミルフィーユたい焼きが謎で、非常に気になりますが、隣も訪問するのでまたの機会に。
こちらの七福堂さんにも、たい焼きがあります。薄皮パリパリとの、うたい文句どうりに、皮パリパリであんこたっぷり。登場したときにマンボウか?と見間違える、薄皮のひれが周りについていて、羽つき餃子ならぬ、ひれ付きたい焼きという新しさ。
他にもお好み焼きやラーメン、みたらし団子やカキ氷といつた、B級グルメの宝庫でした。その中でお好み焼きのミックスを注文。中はアツアツのトロトロで美味しかったですよ。
道の駅しなの
ついでに、お向かいの道の駅ものぞいてみました。地元の野菜や生産物の他、以前イマジンでご紹介したタネカフェさんの畑のケーキ、宮下ファームさんの平飼い自然卵のカステラ、手作りジャムのモモ、キウイ、ラズベリー、かぼちゃ、ぶどうなども美味しそうに並んでいました。
地元で親しまれてきた個性的な味。
瀬戸焼きそばを推進する、瀬戸焼きそばアカデミーによれば、定義4ヶ条として、
- 麺は蒸し麺を使用
- 味付けは、豚の煮汁や醤油ベースのタレを使用
- 具剤は、豚肉とキャベツを主体
- せともの(瀬戸焼)の器を使用(お持ち帰りは除く)
というものがあるそう。もともと昭和30年代に、深川神社参道を中心に始まったと伝えられており、その独特の食感のある蒸し麺と醤油ベースの豚の煮汁を使った焼きそばは、長い間市民の間でい親しまれてきたということです。
でも残念ながら、名古屋で育ったにもかかわらず、お隣りの瀬戸焼きそば知ったのはつい最近のこと。人知れず、こっそりと守られてきた味のようです。しかも、お店によって味にも個性があって面白い。
古くから焼き物の地として栄え、職人が多く住んでいたことからか、こだわりを持った物作りにいそしむ人が多いように感じる瀬戸。冬の平日というのもあって、閉まっているお店が目立ちましたが、美味しいお店もまだまだある魅力的な町なので、これからも取材したいと思います。