滋賀県米原市、琵琶湖近くにあるローザンベリー多和田は、約12㏊の広大な敷地内に、大人も子供も楽しめるスポットがたくさんある体験型観光農園です。イングリッシュガーデンの散歩や、安全で身体に優しい食事、クラフト体験や羊たちとのふれあい、家族で行っても、デートスポットとしても、それぞれが楽しめる場所となっていました。
ローザンベリー多和田内にあるカフェ
名古屋から名神高速で1時間15分程でしょうか、出発が遅れてしまったので、到着したのは2時ごろでした。名古屋は晴れていたのに、関ケ原辺りから雨。でもローザンベリー多和田に着くころには、小降りになって、空には虹がっ!
入口前には、お花の苗がたくさん。パンジービオラの季節、レアな個人育種家さんの苗も並んでいます。足が引き込まれるものの、とりあえず中へ。正面に見える建物がショップになっていて、こだわりの雑貨やお菓子などが売られています。お庭への入場料もこちらで払います。大人600円、子ども300円、3歳以下無料です。
カフェEASY TIME
ショップを抜けると、中庭に出ます。ランチは、バイキングの大地のレストランと、カフェEASY TIMEで食べられます。今日はカフェの方に入ることにしました。
カフェの前には、バラのバーゴラがあり、ピンクのバラがポツポツ咲いていす。壁面にもバラが誘引されていて、これは春は見事でしょう。
紅葉を眺めることのできる、広い窓があり、心地よい時間が過ごせます。少し時間が遅いせいか、あいにくの天候のせいか、わりと空いていました。
天井からぶら下がる、フライングリース、かねがね作ってみたいなと思っていたので、じっくりと観察。
キッシュプレート
フランス産チーズ使用の濃厚なキッシュに、サラダ、ペンネ、パン、ピクルスのセットは1200円。プラス350円でドリンクとプチスイーツをつけることができます。
厚みのあるキッシュは、ふんわりしっとりしていて、パンには生ハムが挟んであります。ペンネのトマトソースも、サラダもピクルスも美味しい。
カボチャのスープ。今日は冷たい風が吹いているので暖まります。粉引きの器がまたホッコリと温もりがあります。
チキンドリア
生クリームとチーズがたっぷりのチキンドリア980円 。バターライスが合わせてあって絶妙な味。
ティート(フルーツティー)
ティートは、パルフェとベリーミックスの2種類。ベリーミックスを注文しました。
テーブルにやって来た途端に甘い香りが広がりました。口にするとほんのり甘味があり、これたぶん、女の人は好き。そして飲み終わった後には、残ったフルーツも食べられます。浮かんでいるのはリンゴかな。食べてみたけど、美味しい成分はお茶になって出ちゃった感じです。
マロンワッフル
プレーンワッフル500円とマロンワッフル980円。迷いましたがマロンワッフルを選ぶことに。添えられた栗クリームと栗がコロン。ワッフルはサク・フワ・モチっとした生地です。
趣向を凝らしたイングリッシュガーデン
なかなかの美味しいランチに大満足して、いよいよガーデンの探索です。
雨はポツポツ降ったり止んだり。でも濡れた葉も紅葉も美しい。特にこの紅葉並木道は、まるでヨーロッパにいるみたいじゃないですか!
並木の横に咲くバラ。深いベルベット色の赤が、一論なのに歩いていると驚くほど目を引きます。
門番のジャガーくん?ガォーっと、今にも動き出しそう。ここで入る者を見張っているのでしょう。ここからは日ごろの邪念だらけの心改め、無邪気な子供の心に戻ったつもりでいざ。
山野草と宿根草の庭
ほらほら門をくぐると、妖精の家をみつけました。無垢な人には見えるかも、妖精が。
やっぱり、さっきの門番はこの世界の入口を守ってるんですね。このお庭を造った人は、ファンタジーをわかってる。邪悪な人は心を入れかえないと魔物に襲われます、きっと。
山野草と宿根草のエリアにも、ところどころバラが咲いていました。広葉樹の下に一面クリスマスローズが生い茂っている場所もあります。3月から4月にかけてクリスマスローズの森になっていそう。
小雨の中、光が差し込んできて、水滴のダイアモンドはバラ様のティアラに✨。
お庭にはいくつものベンチや椅子が置かれています。ちょっとこのガゼボに入りたくなって座ってみました。
座った正面の風景です。
フォーカルポイントとして、お庭の演出にもなっているベンチや椅子は、景色を眺めるのに良い絶妙な配置です。
レンガで囲われたエリアは、他の場所より低くなっています。階段を下り、橋を渡った先の道は、森にすいこまれて見えない。その先はどうなっているの?
シャガの庭
橋を渡ったら、シャガの庭に出ました。シャガは4月から5月に咲く花で、薄い紫がかったような白い花が、木陰一面に咲く様子は、それは見事なんです。足元がまるで星の海になる。
葉が細かいモミジが綺麗に色づいていました。モミジの葉だけでなく、モミジの葉と葉の間にできる空間も好きです。
ロックガーデン
シャガの森を抜けた先にも、道はどんどんと続いていて、池の周りを一周できますが、日の傾き具合が心配なので、今日はここからローズガーデンの方に向かいます。
写真向かって左側奥に、ロックガーデンがあるみたいです。
池の方に下りたデッキがあったので、ちょっと寄り道してみました。
ゆったり憩っている鴨さんたち。絵になるなぁ。
ローズガーデン
パットオースチン。
ジェントルハーマイオニー。
今日のローズガーデンの中で、花付き1番の子でした。秋もこんなに花が咲くのですね。
アンブリッジローズ。
ムンステッドウッド。香りが最高でした。
ガーデンの高台から、宝物の番をするように座ってるドラゴン。ローズガーデンのバラを守ってるみたいです。どちらかというと厳しめではなく可愛いお顔ですが、あんまり見てると、謎々を吹っかけられるかもしれないから退散。
キッチンガーデン
ローズガーデンを満喫した後は、隣のキッチンガーデンへ。秋も深まり、バーブ類も少し寂しくなっています。
イギリス風の素敵な小屋だなぁと思ったら、なんとトイレでした。中に入るとやや狭いですが、ちゃんとお掃除されていて綺麗。
体験工房
トイレのお向かいには、メリーのフエルト工房の看板が。ここからはクラフト体験のできる工房が並ぶエリアです。
体験工房は、小物作りを楽しめるクラフト工房と、パンやピザ、アイシングクッキーが作れるパン・ピザ工房があります。(ピザ作りは土・日・祝限定)予約優先で、空きがあれば当日も可能です。他にも随時、リース作りとか、ニットワークなどイベントもあるので、記事最後に掲載するローザンベリー多和田のホームページでご確認の上お出かけくださいね。
銀河鉄道ミルキーウェイ
園内約1キロの道のりを走り、羊たちの牧場へと連れてってくれる電気汽車です。片道約10分。乗車賃は500円です。羊たちの牧場へはずっと上り坂だし、風が冷たいので乗ってみることに。
運転手さんの許可を得て、運転席を写させていただきました。
ぴかぴかに磨かれていて、しかもこのレトロ感がたまりません。カラフルなボタンや、バルブ?、スイッチに至るまでデザイン的で美しいです。
いざ出発、3時半発です。きょうの最終は4時とのこと、ギリギリです。
バラのアーチをくぐり抜け、汽車は坂にさしかかります。つづら折りの山道を登っていると、ちょっと登山鉄道に乗った気分で楽しい。
羊のふれあい広場
汽車から見える羊たち。宮沢賢治の銀河鉄道の夜では、鳥を捕る人の章で、桔梗色の空からぎゃあぎゃあと雪の降るように降りてくるサギたちの群れの場面がありました。ここではめえめえと小屋に帰っていく白ヤギの群れです。
やばい、早くしないとみんな小屋の中だ…。
牧場に着くと、羊がいない!
しかし係の人が、ちりんちりんとベルを鳴らすと、向こうの方から慌ててやってくる羊たち。
どうやらこの合図でおせんべいをもらうお約束らしい。
呼んだだけで何もないと、さっさと帰りだす羊。羊のおやつは自販機で100円。早速購入。帰ろうとしてた羊も戻ってきました。
羊のイベントもいろいろとあるみたいで、土日祝限定のお散歩体験300円、羊のお勉強会は無料、春は羊の毛刈りショーもおこなわれるそうです。
ボーダーコリーのフラワーちゃん。賢くて人懐っこいアイドル犬です。羊たちとも仲良し。
妖精と暮らす村、フェアリーガーデン
2018年春にopenのエリア、フェアリーガーデンには早くもホビット村ができつつありました。丘陵地にロードオブザリングさながらの風景が繰り広げられていて完成が待ち遠しいです。
そこのドアからひょっこり、フロドやサム、ビルボが現れそうなリアリティです。
帰りは下るだけなので、汽車を見送り景色を楽しみながら、この緑のラインに沿っててくてく歩きます。途中、踏切まであるんです。
ブドウ園
緑のラインをたどってくると、ぶどう栽培の温室に入ります。11品種52本のぶどうが育てられているのだとか。およそ8月下旬~9月下旬まで収穫できるそうです。
ブルーベリー園
紅葉したブルーベリーたち。この地にあった品種を厳選、農薬を使用しないで育てられているそう。夏には摘み取り体験も行われています。
ローザンベリー多和田のお土産
園内のショップはぜの木で、お土産をいくつか買いました。はちみつキャンディーは蜂蜜の味が濃いので、クローバーのはちみつと百花蜜とで、キャンディの味の違いがわかるんです。そして花びらのデコがお土産映えするクッキー、プレーンのスコーン。クッキーは私には少し甘めかな。スコーンは好みでした。
オリジナル商品は、無添加にこだわったジャム、レストランで人気のカレーなどを販売。美味しそうなジェラートもありました。安心安全なもの、生産者さんが大切に育てた作物本来の味を伝える、おいしい商品づくりにこだわられています。
ルドゥーテのバラのメジャーに羊毛フエルトボールにキット。メジャーはなぜかいつも携帯していて、いろんなものを測っています。なのでこんな可愛いの欲しかった。羊毛フエルトはおばあちゃんの土産です。
魅惑のガーデンショップでは、個人育種家さんのレアは苗が勢ぞろいしていました。写真はヌーベルバーグです。他に、ROKA’sビオラのスパークや、エボルベ、パピヨンワールド、ドラキュラなどがあり、写真では見たことはあっても、実物に会えたのは初めて。複雑で繊細な色合いや個性的な形が美しく感動でした。今後も見元ビオラ、花絵本なども入荷されるとのこと。これだけの育種家さんの苗の品ぞろえは、名古屋の花屋さんにもないんじゃないかな。
ガーデナー主婦の夢の庭
いつか自分の庭を造りたい。長年思い続けた夢は、2003年にこの場所と出会い動き始めました。採石場跡の広大な敷地で、周りの環境との調和を大切にした庭造りを心がけ、元々あった木や植物もたくさん残しました。ーローザンベリー多和田のパンフレットよりー
もともとは専業主婦だったというオーナー。八ヶ岳にてガーデナー ポール・スミザー氏のもとで学んだ後、2003年、米原市多和田の地で庭造りを始めたとのこと。数々の失敗の中で、自然の脅威を体感し、自然から学び、共存する意味を知ったそうです。そして農業の尊さや人と自然とのつながりを伝えたいと、2011年に体験型観光農園をオープン。園内のショップはぜの木には、その思いの詰まったオーナー著の本が置いてありました。アマゾンでも見つけたので、下記に載せておきました。
ふとした瞬間に木々の隙間をよぎるモノ、草葉の下に動くモノ、岩の影に隠れるモノ、水面に映るモノ、水底に潜むモノ。自然を活かしたローザンベリー多和田のガーデンには、いろんな想像や空想の余地があります。目には見えない物の存在を感じられるというか、そういった感覚は、ディズニーランドやユニバーサルスタジオでは得られません。
何かを生み出す力というのは、目に見えない物を実現化することであり、夢の庭を現実のものとされたオーナさんの物語はまさにそれです。そしてこの場所自体が、野菜を作ること、羊毛での小物作ること、パンを作ることといった、モノを作る喜びにあふれた場所になっている。
冬季は休園で2017年は、12月3日(日)まで。2018年は3月17日(土)からの営業となります。カフェやレストランは営業しています。春、バラの季節にはやや混むらしいのですが、ぜひまた訪れてみたいです。
- ローザンベリー多和田
- 住所:滋賀県米原市多和田605-10
- 電話: 0749-54-2323
- 営業時間:2017年3月18日(土)〜2017月12月3日(日)2018年は3月17日(土)からの営業となります。10:00~17:00 (レストランは11:00~15:00)
※冬季(12月~3月)は10:00~16:00の営業となります。 - 定休日:火曜日(祝日の場合は営業)
- 料金:大人(中学生以上)600円小人(4歳以上)300円3歳以下無料
- 駐車場:200台 (大型8台)
- イージータイム (EASY TIME)
- 住所:滋賀県米原市多和田605-10 ローザンベリー多和田内
- 電話:0749-54-2323
- 営業時間:10:00~17:00[ランチ]10:00~14:30[ティータイム]14:30~17:00
- 定休日:火曜日
- 最寄り駅:醒ケ井駅から1,815m
- 駐車場:有
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